ピンホールカメラ(カメラオブスキュラ)を取り入れたプロジェクトを展開している、アーティストの細淵太麻紀さんを講師に迎え、小さな箱を使ったピンホールカメラの制作・撮影・現像までを1日で体験しました!
このブログでは、2回に渡り開催されたワークショップの様子をレポートします。
講師の細淵さん(中央)
①カメラオブスキュラ体験
制作を始める前に、カメラオブスキュラ現象を全員で体験しました。
暗室に設えたアトリエの明かりを消すと、窓側の小さな穴から微かな光が差し込みます。
光が当たった壁にぼんやりと景色が浮かび上がりました!
よく見ると、上下が反転した窓の外の景色が投影されています。
カメラオブスキュラは「暗い部屋」という意味で、カメラの構造と同じです。
「みなさんは今、カメラの中にいます。」
細淵さんからのコメントに、参加者から静かな歓声が上がりました。
②カメラ制作
カメラに作り替える箱として、小さなマッチ箱と円筒型のお菓子箱を用意しました。
光に反応する印画紙を箱の中にセットするため、黒いマスキングテープで箱の隙間をしっかりと遮光します。
光が漏れていないか最終確認。
出来上がった箱に、針で一箇所だけ小さい穴(ピンホール)をあけ、再びテープで塞ぎます。この穴がカメラのシャッターの役割になります。
再び部屋を暗くして、箱の中に印画紙をセットしたら撮影準備完了。
印画紙に指紋が付かない様に、白手袋をはめて作業を行います。
③撮影
予め照明とモチーフを組んだテーブル上で、撮影するアングルを決定し、カメラを固定します。
光の強さや被写体との距離により撮影時間は異なります。今回、場所により15秒〜8分間と時間を変えて撮影を行いました。
水筒の水面を撮影している参加者さんも!
④現像
3種類の薬品を使って現像作業を行います。[現像液(60秒)→停止液(10秒)→定着液(30秒)→水洗]と、 それぞれに浸す時間が決まっているため、改めて講師より説明を行います。
水洗を行い、印画紙に写し出されたイメージを確認します。
デジタルとは違い、現像するまでイメージが分かりません。参加者のみなさん、焼き上がった作品をみて、驚かれている様子でした。1回目の撮影で工程が分かると、2回3回と続けて撮影を行いました。
回数を重ねるごとに撮影になれ、工夫を凝らしたとても素敵な作品が完成しました!(写真は全て参加者作品)
細淵さん、特別な時間をご準備いただき、ありがとうございました!
【ピンホールカメラ体験「視る」ことを考える〈全1回〉】
① (金・祝) 〜
② (土) 〜
- 講師 細淵太麻紀(アーティスト)
- ***
横浜市民ギャラリー「大人のためのアトリエ講座」ウェブサイトのご案内