1月23日、大人のためのアトリエ講座「日本の美・和菓子を楽しむ」を開催しました。
この講座シリーズとしては初めての、つくって食べて楽しめる講座ということで、定員を超えるご応募をいただいた大人気講座となりました。
講師には、創業140年を超える横浜の名店「和菓子しげた」の重田親人さんをお迎えし、3つのお菓子づくりに挑戦しました。
まずは「わらび大福」から。
初めにわらびもちの材料となるわらび粉、水、砂糖を混ぜ、その後熱湯を加えます。ねばりのでてきた生地を混ぜていくのは力のいる作業です。
わらびもちができたらきな粉をまぶし、中にあん玉を入れて包んで完成です。
丸いあん玉の上にわらびもちをのせ、わらびもちが重力で垂れてくるのをいかしながら丸めていくのがコツです。
続いては春を感じる「梅」の練り切りに挑戦です。
ピンク色のあんをベースに、中心に白色のあんをぼかした生地をつくり、あん玉を包んでいきます。
中央にくぼみをつくり、梅の5つの花弁を表現した後、黄色のしべをつけるとぐっと愛らしくなります。
重田さんの手にかかるとあっという間に完成する練り切りも、実際に取り組んでみるととても難しい!
みなさんで試行錯誤をしながら梅をかたちづくっていきます。
そして完成した和菓子がこちら。
どれも美しく仕上がりました。
続いて抹茶飴づくりに取り掛かります。
「和菓子しげた」は、もともと飴屋さんからスタートした歴史を持ちます。
大手製菓メーカーが飴づくりを手掛ける現在では、町の飴屋さんはほとんど残っていないそうです。
当初は飴が主力商品だった「しげた」も、現在は和菓子が中心。
それでも昔ながらの製法を大切に受け継いでおり、今回は重田さんにその製法のデモンストレーションを行っていただきました。
飴づくりは温度管理が要。一瞬の変動を見逃してはいけません。
熟練の重田さんの手によって練られていく飴。とても熱い飴だということを忘れてしまう手さばきです。
熱が冷めてくると次第に飴らしく固まってきます。ここまで来たら大忙し!飴に柔らかさが残っているうちに一気に成形します。
無事、3種類すべてのお菓子が完成し、最後はみなさんでお茶タイム。
お抹茶を立てていただきました。
出来たてのお菓子の味は格別です!
普段はお仕事で大忙しの重田さんですが、大事な伝統文化の一つである和菓子を広めたいという気持ちで、今回の講師をお引き受けくださいました。
今はスーパーやコンビニでも様々なお菓子が手に入る時代ですが、この味と伝統が廃れないように、ぜひ和菓子専門店で手づくりの味に触れてほしいとお話されていました。
横浜にも数店舗を構える「和菓子しげた」。ぜひ皆様も足をお運びください。
和菓子しげた
ご参加いただいた皆様、どうもありがとうございました。