2022年度インターン活動(学芸系)レポート

2023.4.18

 

横浜市民ギャラリーでは、次世代の育成と体験の場を目的に学生インターンを受入れています。今回は2022年度におこなった、学芸系のインターン活動についてご紹介します。

 

※子ども向け事業については、以下の記事でお読みください。

2022年度「子ども事業・インターン活動」レポート!

 

学芸系のインターン活動は、主に収蔵作品に関連する活動をおこなう「コレクション管理補助活動」と、開催した展覧会や講座など、事業のアーカイブ構築に携わる「事業アーカイブ構築補助活動」の2種類があります。

 

■コレクション管理補助活動

1,300点の収蔵作品を持つ横浜市民ギャラリーでは、作品や関連データを管理し環境を維持する業務があり、その補助や体験をします。

 

・コレクション関連データの確認・更新作業

作品にまつわるデータは調査や点検を行うと更新されることがあります。インターン生のみなさんには、コレクション展への出品や他館への貸出しの記録、修復の履歴など、多岐に渡るデータの確認・更新を補助いただきました。

また、「収蔵作品」ページで公開している作品図版サムネイルの調整も担当してもらいました。

 

 

IPM点検補助

横浜市民ギャラリーでは、作品を保管する環境を維持するため、清掃や点検を通じ予防を重視するIPM(Integrated Pest Management/総合的有害生物管理)を導入しています。隔月のIPM点検では館内を回って清掃やカビのサンプリング、補虫トラップの確認、簡易消毒などをおこないますが、インターン生も参加し点検や清掃の補助、記録撮影を担当しました。

 

サンプリング体験

収蔵庫内の温湿度記録計用紙の交換作業

 

・その他

収蔵作品の修復やクリーニング作業を見学したり、作品や作家にまつわる資料の整理など、コレクションに関する各業務を体験していただきました。

 

■事業アーカイブ構築補助活動

1964年に開館した横浜市民ギャラリーの活動は、横浜を中心とした戦後の美術史を反映しています。近年、当館ではその記録を公開すべく、過去におこなった展覧会等事業の情報を整理・データ化する活動に取り組んでおり、データの確認作業等をインターンの皆さんに担っていただきました。その成果は、「事業アーカイブページ」で順次公開しています。

その他、長い歴史を持つ現代美術展「今日の作家展」をはじめ、各種展覧会の写真アルバムなど貴重な資料もあり、そのデータ化においてもインターン生が活躍しました。

 

アルバムのスナップ撮影

 

■インターン生の進路

インターンの受入れを始めて数年ですが、実際に美術館等にご就職されたとのご報告をいただくようにもなりました。その他企業への就職活動にもお役立ていただいたとのご感想も寄せられています。

意欲あるインターン生の皆さんの活動に、横浜市民ギャラリーも支えられています。