大人のためのアトリエ講座 開催レポート:「背守り」をつくる―子どもの元気な成長を願う―

2024.3.21

「子どもが無事に育ちますように」という願いを込めて、着物の背中に縫い付けた刺繍、”背守り”。

2023年12月2日に、講師として下中菜穂さんをお招きし、背守りについて学ぶ講座を開催しました。

 

 

 

 

講座は、下中菜穂さんと助手の松田牧恵さん、そして参加者全員での自己紹介から始まりました。背守りに興味を抱いたきっかけは様々で、「背守りのことがずっと気になっていた」という方や、「お宮参りの着物の飾り縫いが何なのか子どものころから知りたかった」という方もいらっしゃいました。背守りについてのレクチャーでは、子どもの成長を願うお守りであることや、背守りの歴史、文様の文化などが紹介されました。

 

レクチャーの様子

 

下中さんは博物館で出会った「背守り見本帳」から興味を持ち、背守りについて研究するようになったとのことでした。

また背守りだけでなく、子どものための様々なお守りも紹介されました。

 

大正時代の学生が、練習のために紙に縫った「背守り見本帳」

子どものための様々なお守り(犬張り子、赤いミミズク)

 

 

レクチャーの後、実際に背守りの制作に取り組みました。型紙を使って台紙に穴をあけ、順番に糸を通していくと、型紙と同じ文様を縫い取ることができます。文様それぞれに込められた願いや意味についての解説を聞き、各自が好きな型紙を選び制作しました。

 

様々な種類の型紙や糸から好きなものを選びました

亀の文様は、長寿を願う縁起物

 

参加者はお互いに助け合いながら、針仕事を通した温かな交流を深めていたようです。背守りが完成すると「かわいい!」と歓声があがりました。 

 

背守り制作の様子

 

最後に、制作した背守りを並べて鑑賞会を行いました。

 

鑑賞会の様子

 

 

「糸で描いた線が柔らかくて気に入りました。これが子どもの背中にあるのって温かいな」と感じたという方や、「母が刺繍をしていた人で、自分のために刺繍を作ってくれたことを思い出しました」といった貴重な思い出を語ってくださった方もいました。ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。