横浜市民ギャラリー4階にあるアトリエでは、幼児・児童を対象とする造形講座「ハマキッズ・アートクラブ」を実施しています。2024年度9回目の講座として、2月8日(土)には「スパッタリングで宇宙を描いてみよう」を開催し、小学1~3年生17名が参加しました。講師は皆川琴美先生です。
講座開始前に子どもたちと話をしていると、「絵を描くのが大好きだから、今日の講座をすごく楽しみにしていた!」という声が多く聞かれました。宇宙に関する図鑑を持参してくれた子もおり、やる気に満ち溢れた雰囲気の中、講座が始まりました。
「宇宙にはなにがあるかな?宇宙ってどんな景色だろう?」という皆川先生からの問いかけに、「太陽や月があって、太陽はすごく大きい」「星がいっぱいある」「宇宙飛行士がロケットに乗って宇宙ステーションまで飛んでいくと、そこから地球が見える」など、さまざまな答えが出ました。今日はそんな宇宙をテーマに絵を描きます。
まずは先生のお手本。宇宙から連想されるいくつかのモチーフを、黒の画用紙にクレヨンで描きます。
そして今回の講座のポイントとなる技法「スパッタリング」についての説明がありました。
スパッタリングは、絵の具をつけたブラシをぼかし網にこすりつけ、霧吹きのように細かな粒を飛ばす技法です。きらきら輝く星や、たくさんの星が集まった銀河の表現にぴったりです!
スパッタリングを用いたおもしろい表現方法の説明もありました。紙を切り抜いて作った型を使う方法です。
皆川先生が「もしかすると宇宙のどこかにいるかも…」と宇宙人の型を作って見せると、「すご~く遠いところに宇宙人がいると思う!」「もっと人間みたいなかっこうじゃないかな」など子どもたちの想像力が膨らみました。
この型を画用紙に置き、その上からスパッタリングをすると
怪しげな光をまとった宇宙人が登場!
「宇宙って、とても広いでしょう。想像もできないような世界が広がっているところです。だから今日は、この画用紙いっぱいに、のびのびと描いてみましょう」というメッセージを受けて、各々の作品制作に取り掛かりました。
スパッタリングのコツは絵の具の準備にも。今回は黒地に描くので、少し白色を混ぜると綺麗に発色します。
そして水加減も重要。どれくらいのゆるさにするとスパッタリングがしやすいか、練習用紙で試して調整しました。
網を使わず、ブラシを指ではじくだけでもスパッタリングのような表現ができます。網を使うよりも粒が少し大きく目立ちます。
最後には全員の作品を並べて鑑賞会をしました。並べてみると、それぞれの宇宙が繋がってさらに大きな宇宙に!皆川先生の「宇宙を描くのだから、のびのびと」というメッセージのとおり、それぞれが想像する宇宙を描いてくれました。
他の子の作品を見て、「あの表現がきれいだね」などの気付きもありました。
「できた!」と作品を保護者の方に見せにいく姿はどの子も誇らしげでした。保護者の方からは、2時間の講座中、どの子も集中して取り組めたことに驚きや感心の声があがったほか、「子どもが目を輝かせている姿に、見ている方もワクワクした気持ちになった」というご意見もありました。
ご参加いただいたみなさん、ありがとうございました。