横浜市民ギャラリー4階にあるアトリエでは、幼児・児童を対象とする造形講座「ハマキッズ・アートクラブ」を実施しています。
2024年度4回目の講座として、8月17日(土)に「油絵に挑戦!」を開催し、小学4~6年生17名が参加しました。講師は東麻奈美先生です。
参加者全員が油絵初挑戦!道具の使い方から描き方のコツまでたっぷり学びました。
まず最初に、東先生から油絵で使用する道具の説明がありました。
油絵具とはその名の通り、色のもととなる顔料を油で練ってつくられていることが特徴です。
油絵具用の筆を触ってみると、普段使っているものよりも硬いことにびっくり。
油絵具は水彩絵具などと比べると絵具自体が硬めなので、柔らかい馬の毛ではなく、硬い豚の毛で作られた筆を使います。
筆のほかにも、紙ではなく布を張ったキャンバスに描くことや、筆を洗うための洗浄液があることなど、油絵ならではの画材について、一つずつ手で触りながら学びました。
今回使うパレットをみると、普段使うものとは絵具の色合いが違うようです。
油絵具はヨーロッパで発展した画材なので、ちょっと違った名前がついているんだよ、と東先生。
黄色でも明るいほうは「パーマネントイエローレモン」、濃いほうは「パーマネントイエローディープ」。
青色でも明るいほうは「コバルトブルー」、濃いほうは「ウルトラマリン」。
聞きなれない名前ですが、描くのが一層楽しみになりました。
席に戻ったら、待ちに待った実践です。
まずは紙のパレットを使って、色を混ぜてみます。
黄色と青色を混ぜると緑色になりますが、明るい色と濃い色の組み合わせや混ぜる量によって出来上がる色がちがいます。
続いて、東先生から今日の絵の「モチーフ」が発表されました。
「モチーフ」とは、作品の題材のこと。今日のモチーフは、赤りんごと青りんごです!
どちらを描くか選んだら、まずはよ~く観察。赤りんごと言っても赤色だけではありません。
どんな色があるのか、そしてどんな形をしているのか、じっくり見てから描き始めます。
りんごに絵筆を近づけて、色を比べてみるとどうでしょう。
少しずつ色を調整して、目指す色に近づけていきます。
「怖がらず、大きなりんごを描こう!」と東先生。
小さく描いてしまっても大丈夫。油絵具は、一度描いたものの上に塗り重ねることができるのです。
「間違えたと思ってもやり直せるよ。好きなように描いてみよう!」という言葉に背中を押され、
子どもたちの筆づかいからためらいがなくなっていきました。
最後に背景の色を考えます。
りんごを目立たせる色を使っても、自分の好きな色にしてもいいですね。
ここで東先生からもう一つアドバイス。
りんごの輪郭でうまくいかなかったな、と思うところがあれば背景を塗るとき、形を整えることができるとのこと。きれいに仕上げましょう!
作業時間はおよそ一時間。それぞれが集中力を切らすことなく、作品制作に取り組むことができました。
子どもたちのパレットを見ると、さまざまな色づくりに挑戦したのが分かります。
モチーフの中からたくさんの色を見つけ、表現することができました!
新しい道具や技法を使って一つの作品を完成させたみなさんの顔は達成感に満ちていました。
ご参加くださったみなさん、ありがとうございました!