ハマキッズ・アートクラブ 開催レポート:「光るねんどで海のいきものをつくってみよう」

2024.10.1

横浜市民ギャラリー4階にあるアトリエでは、幼児・児童を対象とする造形講座「ハマキッズ・アートクラブ」を実施しています。
2024年度3回目の講座として、6月8日(土)に「光るねんどで海のいきものをつくってみようを開催し、小学1~3年生の18名にご参加いただきました。
ねんどが光るの? どんなふうに? という期待いっぱいに講座が始まりました。

今回は光るねんどで海のいきものをつくり、金具をつけてブローチにします。
海のいきものって、なにがいるかな? という近藤南先生からの問いかけに、
大きないきもの、小さないきもの、水族館でしか見られないもの、家でも飼育できるもの、
たくさんのいきものの名前が出てきました。

その中から、モチーフにしたいものを紙に下書きします。
この下書きはブローチの型紙としても使うため、完成のサイズを想像しながら描いていきます。
図鑑やイラストを見たり、先生にチェックしてもらったりしながら考えました。

今回使う材料は、蓄光樹脂粘土といいます。
樹脂粘土は、土粘土や紙粘土とちがって学校などではあまり使う機会のないものです。
まずは練習として小さな貝殻をつくって、手触りのちがいを覚えましょう。

ヘラや竹串、手のひらや指先で、どんな表現ができるかを試します

ブローチづくりの前に、近藤先生がお手本を見せてくれました。
さきほど描いたスケッチからブローチにするものを一つ選んで、ハサミで切って型紙をつくり、
その型紙がおさまる大きさまでねんどを平たくのばしたら、型紙に沿ってヘラなどを使って切り出します。
先生が実際に作りながらコツを教えてくれるので、子どもたちは手元のうごきを真剣に見ていました。

各自の席に戻って作業開始です!
ねんどを叩いてのばすのは楽しいですが、薄くしすぎるとブローチにしづらくなってしまいます。
もう一度ねんどをまとめて再挑戦。
これくらいがいいかな? と確かめながら次のステップへ。


今回の講座の参加者は小学1年生から3年生。
同じテーブルについた下級生の子がうまくできず悩んでいるとき、
上級生の子が一緒に解決策を考えたり、「上手だよ」と声をかけたりしている姿が見られました。
先生から教わるだけでなく、子どもたち同士で協力して作業を進めることもできました!


ブローチが完成した人は、余ったねんどで小さなモチーフをつくったり、
カラーペンで色を付けて仕上げたりしました。
色をつけたところは、光るときにどう見えるでしょうか。

いよいよ鑑賞会。蓄光樹脂粘土は紫外線を蓄えて発光する素材です。
作品を机に並べ、懐中電灯の光を当てて、部屋の電気を消して真っ暗にすると…

きれいに光りました!
とても幻想的な水族館が出来上がり、子どもだけでなく保護者のみなさんからも歓声があがりました。

暗い中でも、カラーペンで色をつけたところが模様のようにあらわれているのが分かります。
竹串でつけた模様は暗くするとはっきり見えますね。

懐中電灯に近づけて光を当てるとより強く発光すること、時間が経つと光が弱くなっていくこと、
不思議な素材にたくさんの発見がありました。
懐中電灯以外にも、太陽の光などいろいろな光を試してみるのもおもしろいでしょう。

樹脂粘土は乾燥に時間がかかるのも特徴です。
しばらく触らず我慢して、しっかり乾燥させたらブローチとして使ってください。
講座にご参加いただいたみなさん、ありがとうございました!