横浜市民ギャラリーでは、幼児・児童を対象とする造形を中心とするアトリエ講座「ハマキッズ・アートクラブ」を開催しています。
造形活動等を通じて子どもたちに「自分で考える」「自分できめる」「自分でする」ことの楽しさや醍醐味を体験してもらうことを目的としています。
2025年度は全10回の講座を実施しました。
開催レポート1では「えのぐであそぼう」、「サンキャッチャーをつくろう」「油絵に挑戦!」の様子をお伝えします。

「えのぐであそぼう」4/27(日)、5/18(日) 講師:山田佐映子
赤・青・黄・白の4色のえのぐを混ぜて、いろいろな色づくりに挑戦しました。

色の混ぜ方のヒントが書かれたカードも参考にします。
混ぜる色の組み合わせだけでなく、混ぜる量も色づくりのポイント。
「黄色が多い緑色だから黄緑色っていうのか!」と、新たな気付きに声を弾ませていた子もいました。

ぶどうジュースや、にじいろジュース。お気に入りの色にオリジナルのジュースの名前をつけてもらいました。
「“いっぱいジュース”は何がいっぱいなんだろう?」と山田先生が聞くと、「色がいっぱい!」と元気に答えてくれました。

最後は大きな紙めいっぱいにおえかき!
子どもたちは色の組み合わせや混ぜる色の量による変化をよく観察してコツをつかみ、自分の考えたとおりの色をつくることができました。
「サンキャッチャーをつくろう」6/7(土) 講師:宇田川純子
透明な素材をつかって、色の重なりを楽しめるサンキャッチャーをつくりました。

透明なカラーフィルムを使って、まずは輪っかを切り出します。この輪が大きさのガイドになります。

完成形を想像しながら、ラミネートフィルムの上にモチーフを並べていきます。
「フィルムは透明だから、重ねると色が変わります。どんな色になるか試してみてね」と宇田川先生からアドバイスがありました。

ラミネーターに通すとふにゃふにゃだったシートが硬く変化。はさみで切る感触も違います。

モチーフをリングでつないで紐をつけたら完成!
光を受けると色のついた影があらわれて、ゆらゆらと揺れる様子が楽しめます。
えのぐは同じ色を混ぜても色は変わりませんが、透明なシートは同じ色を重ねると色が濃くなります。
そうした素材の特性も考えながらつくることができました。
「油絵に挑戦!」 6/21(土) 講師:東麻奈美
学校で習う水彩絵具やアクリル絵具とは違った特徴をもつ油絵具をつかって、キャンバスに絵を描きました。

まずは油絵を描くときに使う道具の説明を聞きました。
豚の毛でできた筆は硬く、普段使っている水彩絵具用の道具とのちがいがわかります。

青い色の絵具は「ウルトラマリン」や「コバルトブルー」。聞き馴染みのない名前がついているのも新鮮です。

今回のモチーフは色鮮やかなパプリカ。
陰影をよく観察して、色を細かく調整しながら描き進めます。
「ちょっと違ったな…と思っても大丈夫。油絵は塗り重ねられるから、色を作り直してもう一度チャレンジしてみよう」
という東先生からの心強い言葉を受けて、迷いながらもどんどん描き進めていきます。

背景の色も重要です。この作品は青みの強い背景がパプリカの赤を際立たせています!
この講座には保護者の方から「家庭では道具を用意するのも教えるのも難しい内容を、子どもに体験させてあげることができてよかった」というご意見が寄せられました。
持ち物いらずで、1回の講座で作品を完成させられる手軽さもハマキッズ・アートクラブの特徴です。
ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。
文・伊藤ちひろ(横浜市民ギャラリー 学芸員)
