ニューアート展2010 描く 手と眼の快

概要

横浜市民ギャラリーでは、市民の方々に現代のユニークで新しい美術との出会いを楽しんでいただくため、毎年ニューアート展を開催しています。本年テーマとするのは絵画、そしてそれを成り立たせる描く行為です。 
90年代半ば以降の現代美術の世界では、映像や写真、インスタレーションなど多様な表現手段がある中で、若手作家を中心に絵画を選ぶ、もしくは回帰する傾向があらわれてきました。筆で絵具を塗り、何らかの事物をあらわす「描く」行為ははるか昔よりおこなわれ、でき上がるものが「絵画」と呼ばれるようになってからは、多くの作家がとりくんできました。なぜ作家は描き、見るものは絵画を楽しむのか。今回は執拗なまでに描き、特異な作品を生み出してきた対照的な二人の作家を取りあげ、その答えに迫ります。
赤羽史亮(1984年生まれ)は、黒などの暗い色調を用い、背景、および漫画やアニメのキャラクターに似た生物や植物のようなものを、たっぷりと絵具を盛ったほぼ一様の筆致で描きます。モチーフが蠢きながら互いに融合するような画面は、絵具の存在を強く感じさせると同時に、物語を想起させる独特の世界を展開しています。
石山朔(1921年生まれ)は、500号の巨大なキャンパスをカラフルな絵具で塗りつくします。一見するとおもむくままに塗布したように見える絵具は、実際には決して交じり合うことなく慎重に塗り分けられています。円環や縞のような幾何学的な形態と激しい筆致、垂れた絵具の偶然性を組み合わせた作品は、カオス的でありながら、荘厳な雰囲気をたたえています。
二人の作品を通じて、描く行為の、そしてそれを見ることの快を感じ、味わうことから、絵画の魅力と、未来への可能性を感じとっていただけると幸いです。

赤羽史亮《輝く暗闇(オオネズミタケ)》2009年/油彩、キャンバス/194.0×162.0㎝

赤羽史亮《untitled》2007年/油彩、キャンバス/53.0×45.5㎝

石山朔《無題》2000年/油彩、キャンバス/248.0×333.3㎝

石山朔《無題》2005年/油彩、キャンバス/248.0×333.3㎝

日程

開場時間

(入場は17:45まで)

入場料
入場無料
会場

横浜市民ギャラリー (1974年7月~2013年3月) 1、2階展示室

横浜市中区万代町1-1 教育文化センター内

主催
横浜市民ギャラリー(公益財団法人横浜市芸術文化振興財団)神奈川新聞社tvkRFラジオ日本FMヨコハマ横浜市ケーブルテレビ協議会
協賛
松田油絵具株式会社
助成
公益財団法人 花王 芸術・科学財団
後援
横浜市市民局
協力
islandS.A.K.U.Project
備考
[発行物]
題名:描く―手と眼の快
体裁:24p、カラー
目次:
 ごあいさつ・・・1
 赤羽史亮(図版)・・・2
 石山朔(図版)・・・10
 齋藤里紗「描く―手と眼の快」・・・18
 略歴・・・22
 出品リスト・・・24
編集:横浜市民ギャラリー
アートディレクション:三村漢、山下リサ(niwa no niwa)
翻訳:山川純子
印刷:きかんし印刷
発行:横浜市民ギャラリー

関連イベント

出品作家スペシャル対談

日時:2010年10月2日(土)14:00~15:00、10月17日(日)14:00~15:00
登壇者:10月2日(土)石山朔、福住廉(美術評論家)
    10月17日(日)赤羽史亮、岩渕貞哉(『美術手帖』編集長)
定員:各回50名程度
申込方法:聴講希望の日時、名前、参加人数、電話番号を電話またはEメールで応募

ハマキッズ・アートクラブ”描くってなんだろう”

展覧会場の作品を鑑賞後、実際に手を動かして「描く」ことを楽しみます。

 

日時:2010年10月10日(日)13:30~16:30

会場:展覧会場内および横浜市民ギャラリーアトリエ
講師:赤羽史亮
定員:20名
対象:小学生
参加費:1,000円

申込方法:次の方法のいずれかで、下記申込先あてに締切日までにお申込ください。それぞれ、必ず必要事項を明記してください。
●往復はがき
横浜市民ギャラリー「ハマキッズ・アートクラブ」係
●FAX
※一番上に「ハマキッズ・アートクラブ申込み」と書いてください。
●Eメール
※件名を「ハマキッズ・アートクラブ申込み」としてください。
[必要事項]

1.希望するワークショップ名 2.氏名(ふりがな)3.年齢・学年  4.ご住所 5.電話番号(FAX申込みの場合はFAX番号も) 6.保護者名

学芸員によるギャラリートーク

日時:2010年10月8日(金)、10月15日(金)いずれも14:30~15:00
申込方法:申込不要
参加費:参加無料

作家プロフィール

赤羽史亮 AKAHANE Fumiaki
1984年長野県生まれ。2008年武蔵野美術大学造形学部油絵学科卒業。代表的な個展に2009年「輝く暗闇」(magical. ARTROOM/東京)、グループ展に2007年「トーキョーワンダーシード2007」(トーキョーワンダーサイト/東京)、同年「WORM HOLE episode9」(magical. ARTROOM/東京)、2010年「Power of painting」(island/千葉)、同年「表現者蹶起集会」(エーデルプラッツェビル他/大阪)など。[※2010年9月の情報]
(2021年12月23日 更新)
石山朔 ISHIYAMA Saku
1921年満州生まれ。日本大学在学中に学徒出陣。除隊後に長野県での教職を経て上京、新聞記者となる。30代より絵画制作を始め160~70年代に画廊で発表するも、20年余り画壇から離れる。最近の個展に2007年「石山朔-O sole mio」(BankART/横浜)、同年「瞑想する色彩」(DIC Colour Square/東京)、グループ展に2008-2009年「マイ・アートフル・ライフー描くころのよろこび」(川口市、京都市を巡回)など。[※2010年9月の情報]
(2021年12月23日 更新)

開催レポート

入場者数:4,777名
出品点数:29点
ボランティア参加者数:のべ127名

関連資料