新・今日の作家展2021 日常の輪郭 New “Artists Today” Exhibition 2021: Contours of Life

【展覧会記録集の申込受付について】 

「新・今日の作家展2021 日常の輪郭」の展示風景と、関連イベントの文字起こしを収めた記録集を作成しました。

 

B5サイズ/36ページ/横浜市民ギャラリー発行

掲載内容:

・田代一倫と百瀬文の展示風景および対談 

・対談「身体の管理/抑圧と欲望の関係について」百瀬文×清水知子

・対談「肖像写真とスナップショット」田代一倫×倉石信乃

編集:大塚真弓(横浜市民ギャラリー学芸員)、デザイン:川村格夫(ten pieces)、撮影:加藤健

 

ご希望の方は、送料分の切手(1冊:210円、2冊:250円)と「お名前/郵送先ご住所/お電話番号/ご希望冊数(上限2冊)」を同封の上、下記までご郵送ください。※先着50名で受付を締め切ります。

 

郵送先:220-0031 横浜市西区宮崎町26-1 横浜市民ギャラリー 

    「新・今日の作家展2021」記録集担当

 

 

概要

「新・今日の作家展」は、横浜市民ギャラリーが開館した1964年から40年にわたり開催した「今日の作家展」を継承した展覧会です。同時代の表現を多角的に取り上げ、幅広い世代の作家の作品を通して現代美術を考察しています。本年は「日常の輪郭」を副題に、国内外で活動する2名の作家を紹介します。思いがけない事象の発生や進行によって、身近で当たり前であった日常が、めまぐるしく、あるいはゆるやかに変容することがあります。その過程で私たちは、変化に逡巡したり、順応したりしながら日々を送っていきます。一方で、変わることのない、繰り返される日常を改めて意識することがあります。
田代一倫は、故郷・福岡を含む九州北部や韓国、東日本大震災以降の三陸や福島など各地を訪ね、それぞれの土地と人、地域性との新鮮な出会いから肖像写真を撮影してきました。百瀬文は、人と人とのコミュニケーションの間に生じる欲望や抑圧、身体のあり方を主題に制作を展開しています。本展は、出来事の複層性や自己と他者との関係性のゆらぎをあらわす作品を通じて、なにげなく過ごしていた時間を思い起こしたり、見慣れた環境や物事を再認識したりすることにより、私たちの日常の曖昧な輪郭をとらえながら“今日”に向き合うきっかけをつくります。

田代一倫《はまゆりの頃に》より、2013年 発色現像方式印画/TASHIRO Kazutomo, from the series, ”When hamayuris are in bloom”, 2013, Chromogenic print

田代一倫《ウルルンド》より、2017年 インクジェット・プリント/TASHIRO Kazutomo, from the series, ”Ulleung-do”, 2017, Ink-jet print

田代一倫《横浜》より、2021年 発色現像方式印画/TASHIRO Kazutomo, from the series, ”Yokohama”, 2021, Chromogenic print

百瀬文《山羊を抱く/貧しき文法》2016年 シングルチャンネルビデオ 13分50秒/MOMOSE Aya, “To Cuddle a Goat, a Poor Grammar Exercise”, 2016, Single channel video, 13 min 50 sec

百瀬文《Flos Pavonis》2021年 シングルチャンネルビデオ 約30分/MOMOSE Aya, ”Flos Pavonis”, 2021, Single channel video, about 30 min

日程

開場時間

(入場は17:30まで)

休館日
9月20日(月・祝)
入場料
入場無料
会場

横浜市民ギャラリー 展示室1、B1

〒220-0031 横浜市西区宮崎町26番地1

主催
横浜市民ギャラリー(公益財団法人横浜市芸術文化振興財団/西田装美株式会社 共同事業体)
その他

関連イベント

対談「身体の管理/抑圧と欲望の関係について」

百瀬文×清水知子(文化理論家/筑波大学准教授)
2021年9月25日(土)14:00~15:30 
会場|横浜市民ギャラリー4階アトリエ

定員|25名(応募多数の場合は抽選)

申込締切|9月5日(日) 

※参加無料

※手話通訳付き

 

対談動画を期間限定で公開します(終了)

公開期間 |2021年10月3日~11月30日

※本対談の文字起こしを、展覧会終了後に作成する「展覧会記録集」に収録します。

対談「肖像写真とスナップショット」

田代一倫×倉石信乃(写真批評家/明治大学教授)
2021年10月2日(土)13:30~15:00 
会場|横浜市民ギャラリー4階アトリエ

定員|25名(応募多数の場合は抽選)

申込締切|9月12日(日) 

※参加無料

※手話通訳付き

 

対談動画を期間限定で公開します(終了)

公開期間 |2021年10月5日~11月30日

※本対談の文字起こしを、展覧会終了後に作成する「展覧会記録集」に収録します。

対談 田代一倫×百瀬文

※オンライン公開のみ(終了)

収録日:2021年8月5日(木)

公開期間|2021年9月18日~10月10日

※本対談の文字起こしを、展覧会終了後に作成する「展覧会記録集」に収録します。

【展覧会記録集の申込受付について】

「新・今日の作家展2021 日常の輪郭」の展示風景と、関連イベントの文字起こしを収めた記録集を作成しました。

 

B5サイズ/36ページ/横浜市民ギャラリー発行

掲載内容:

・田代一倫と百瀬文の展示風景および対談 

・対談「身体の管理/抑圧と欲望の関係について」百瀬文×清水知子

・対談「肖像写真とスナップショット」田代一倫×倉石信乃

編集:大塚真弓(横浜市民ギャラリー学芸員)、デザイン:川村格夫(ten pieces)、撮影:加藤健

 

ご希望の方は、送料分の切手(1冊:210円、2冊:250円)と「お名前/郵送先ご住所/お電話番号/ご希望冊数(上限2冊)」を同封の上、下記までご郵送ください。※先着50名で受付を締め切ります。

 

郵送先:220-0031 横浜市西区宮崎町26-1 横浜市民ギャラリー 

    「新・今日の作家展2021」記録集担当

百瀬文 新作《Flos Pavonis》 上映時間30分

本作品は、下記の時間(目安)で上映します。

お時間に余裕を持ってご来場ください。

 

10:2010:50

10:5011:20

11:2011:50

11:50~12:20

12:20~12:50

12:5013:20

13:2013:50

13:5014:20

14:2014:50

14:5015:20

15:2015:50

15:5016:20

16:2016:50

16:5017:20

17:2017:50

 

※閉館時間は18:00です。

作家プロフィール

Photo:KANAGAWA Shingo

田代 一倫 TASHIRO Kazutomo
1980年福岡県生まれ。2010年九州産業大学大学院博士課程造形表現専攻満期退学。2006年写真家たちが運営するアジア フォトグラファーズギャラリーの設立、運営に参加。2009年photographers′ galleryの運営に参加。主な個展に「2011-2020 三陸、福島/東京」(2021年、ふげん社/東京)、「2011-2020 三陸、福島/東京/新潟」(2020年、砂丘館/新潟)、「ウルルンド」(2017年、photographers′gallery/東京)など。近年のグループ展に「近くへの遠回り」(2018年ウィフレッド・ラム現代芸術センター/キューバ)、「東京・TOKYO 日本の新進作家vol.13」(2017年、東京都写真美術館)、「歴史する! Doing history!」(2016年、福岡市美術館)など。写真集に『はまゆりの頃に 三陸、福島 2011〜2013年』(2013、里山社)、『ウルルンド』(2017年、KULA)。
(2021年7月30日 更新)

Photo:KANAGAWA Shingo

百瀬文 MOMOSE Aya
1988年東京都生まれ。2013年武蔵野美術大学大学院造形研究科美術専攻油絵コース修了。主な個展に「I.C.A.N.S.E.E.Y.O.U」(2020年、EFAG East Factory Art Gallery/東京)、「サンプルボイス」(2014年、横浜美術館アートギャラリー1)など。主なグループ展に「彼女たちは歌う」(2020年、東京藝術大学 美術館陳列館)、「六本木クロッシング2016展:僕の身体、あなたの声」(2016年、森美術館/東京)、「アーティスト・ファイル2015 隣の部屋——日本と韓国の作家たち」(2015-2016年、国立新美術館/東京、韓国国立現代美術館)など。2016年度アジアン・カルチュラル・カウンシルの助成を受けニューヨークに滞在。
(2021年7月30日 更新)

開催レポート

「新・今日の作家展2021」は、「日常の輪郭」を副題に、写真家の田代一倫さんと映像を主なメディアとする美術家の百瀬文さんの作品により構成し、総点数95点を展示しました。

田代さんは、2011年春から2年にわたり三陸、福島で出会った人を写した《はまゆりの頃に》、韓国領で日本と韓国との国境付近にある鬱陵島に生活する人々を撮った《ウルルンド》、そして2021年に横浜で撮影した新作による、3つのシリーズ、全90点で展示を構成しました。各地を訪ね、出会った人と言葉を交わしながら土地と人を撮影してきた田代さんの写真は、被写体と撮影者それぞれに固有の、日常の流動的な輪郭を提示しました。百瀬さんは、コロナ禍における混沌と女性の身体に対する管理に着目した新作《Flos Pavonis》と、2012年以降に制作されたやはり身体性について思考する映像と写真作品、全5点によって展示を構成しました。百瀬さんのおよそ10年にわたる制作を顧みるような展示は、何気ない日常に様々なレベルで存在する身体性を伴う政治・文化的カテゴリーを浮上させ、その意味を問うような視点をもたらしました。

関連イベントは、田代さんと百瀬さんの対談(展覧会会期前に実施。オンライン公開のみ。公開期間:2021年9月18日~10月10日)、各出品作家とゲストによる対談をおこない、出品作品や作家が向き合っている制作テーマなどについて、理解を深める機会になりました。対談は映像収録し、出品作家インタビューと共により多くの人が視聴できるよう、期間限定でオンライン公開しました(会期中実施した対談の公開期間:2021年10月3日~11月30 日)。また、ミュージアムを中心に手話などの情報保障のあるプログラムを紹介・提供している団体〈手話マップ〉が主催する、手話と音声日本語で語り合う対話型鑑賞会「シュワー・シュワー・アワーズ」が、本展を鑑賞対象として実施され、手話で話す方や手話を知らない方たちが一緒に展示について対話されました。

今回の展覧会では、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、入館時の検温や入場制限、館内の消毒など必要な対策を講じ、来場者が安心して作品を観たり、関連イベントに参加したりすることができる環境づくりを徹底しました。最終日に近づくにつれたくさんの方が来場し、展覧会は盛況のうちに終了しました。

今回の展覧会では、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、入館時の検温や入場制限、館内の消毒など必要な対策を講じ、来場者が安心して作品を観たり、関連イベントに参加したりすることができる環境づくりを徹底しました。最終日に近づくにつれたくさんの方が来場し、展覧会は盛況のうちに終了しました。

 

[展覧会データ]

新・今日の作家展2021 日常の輪郭

2021年918日(土)~1010日(日)22日間 10:0018:00

横浜市民ギャラリー 展示室1B1

出品点数:95

展覧会入場者数:4,226名+関連事業参加者48名=合計4,274

 

 

 

関連資料