収蔵作品 今月の1点

MM21(A) ©Yokohama Civic Art Gallery

MM21(A) 柴田 昌一 しばた しょういち

■ 制作年:1988年
■ 技法・材料:エッチング、アクアチント
■ サイズ [縦×横×奥行]:29.2 × 37.9cm
■ 作品番号:PR-121
■ 分野:版画

※「横浜画廊散歩」2020年2月号に掲載

横須賀市生まれ。1960年に武蔵野美術学校(現・武蔵野美術大学)卒業。初期には平面とあわせ電気仕掛けの大型の立体作品も制作しましたが、銅版画家・加藤清美の作品に感銘を受け同氏の技法書で銅版画を独学で学びました。

クリスチャンの柴田は聖書の世界観を基盤に、エッチングやアクアチントを主に用いて密集する無機質な構造物や植物が共存する近未来的な風景を制作してきました。本作には、巨大な月と近代的な建物が林立するみなとみらい21地区を背景に、日本丸に似た帆船が空に浮かぶ幻想的な風景が描かれています。作品が制作された1988年当時は沿岸にここまで多くの建物が出来ておらず、ゆえに想像を掻き立てられて描いた部分があるかもしれません。

横浜市民ギャラリーでの展覧会:
1981年 「第5回春雷展」
1988年 「横浜上海美術交流展」
1990年 「横浜オデッサ美術交流展」
1992年 「横浜コンスタンツァ美術交流展」
1993年 「横浜サンディエゴ美術交流展」

 

柴田昌一インタビュー映像(2020年)