収蔵作品 今月の1点
夜 吉仲 太造 よしなか たいぞう
■ 制作年:1974年
■ 技法・材料:シルクスクリーン、油彩、キャンバス
■ サイズ [縦×横×奥行]:91.7 × 116.8cm
■ 作品番号:O-217
■ 分野:油彩他
■ 技法・材料:シルクスクリーン、油彩、キャンバス
■ サイズ [縦×横×奥行]:91.7 × 116.8cm
■ 作品番号:O-217
■ 分野:油彩他
※「横浜画廊散歩」2019年2月号に掲載
吉仲太造は1928年、京都生まれ。小学校卒業後に徒弟修業を経験し、1946年より京都人文学園絵画部(後の行動美術研究所)で学びます。1952年上京、1953年行動美術賞を受賞。1955年には岡本太郎が前衛画家らを集めた二科会第9室に出品、美術評論家の瀧口修造の企画で初個展をおこなうなど頭角を現していきます。
吉仲の作風は幾度も変遷しており、50年代の岡本太郎の影響もみられる絵画、60年代には釘や新聞紙をパネル上に敷き詰めた作品を発表しています。本作は60年代末より取り組んだシルクスクリーンを用いた作品群の一つで、身近な事物や猫を撮影したものを製版し、キャンバス上に刷っています。版を重ねることで下の描写は消され、また最初に描かれた空間とはかけ離れたところにモチーフが浮遊します。吉仲は同時期うつ病を患っており、闘病しながらも従来からのテーマである、描くことを拒否しながらも作品を成立させることを試みました。また同時にものを通じての自己の内面の客体化に生涯取り組みました。
- 横浜市民ギャラリーでの展覧会:
- 1965年 「今日の作家展」
- 1974年 「今日の作家展」
- 1975年 「今日の作家展」
- 1975年 「吉仲太造〈’55-’75〉展」
- 1976年 「今日の作家展」