収蔵作品 今月の1点

横浜公園 ©Yokohama Civic Art Gallery

横浜公園 松島 一郎 まつしま いちろう

■ 制作年:1950年頃
■ 技法・材料:油彩、キャンバス
■ サイズ [縦×横×奥行]:38.0 × 45.4cm
■ 作品番号:O-181
■ 分野:油彩他

※「横浜画廊散歩」2021年9月号に掲載

松島一郎は1902年、横浜市生まれ。1920年に慶応義塾商工学校を中退し、洋画家の里見勝蔵に師事、1927年に1930年協会第2回展初出品。1931年第1回独立美術協会展に出品、翌年の2回展でO氏奨励賞を受賞、1933年の3回展では独立賞を受賞しました。1945年の横浜美術協会の設立に参加し、1949年より2年間会長をつとめたほか、1962年の神奈川県美術家協会の創立にも参加し、神奈川県の美術振興に尽力しました。1965年歿。

本作は横浜公園の噴水を、うっそうと茂る木々の中央に描かれています。横浜公園は第二次大戦後より1952年まで連合国軍軍に接収されていました。制作年は1950年頃と、横浜公園がその大半を接収解除される1952年の前後いずれかが不明ですが、人気がなく静けさを感じさせる作品です。緑がかった空の色も特徴的です。