※「横浜画廊散歩」2021年6月号に掲載

高梨は1931年、横浜生まれ。1955年、太平洋美術会所属の長岡忠三郎に師事。翌年同会に入会し、1959年会友、1961年会員。2008年からは会長をつとめました。主に風景を主題に描き、著書に『かながわスケッチ紀行』（1996年、かなしん出版）があります。2009年歿。

本作は1988年「横浜・上海友好都市提携15周年記念 横浜美術展・横浜百景展」の出品作で、本牧埠頭にあるヨットハーバーを描いています。手前にはマストを伸ばした小型船が、右手奥にはやや大きな船が所狭しと繋がれています。更に遠景には倉庫が立ち並ぶ様子が伺えます。多くのモチーフがあるなかで、水面に映る影までも瞬間的に捉えられています。

横浜市民ギャラリーでの展覧会：

1988年「横浜上海美術展」

1990年「横浜オデッサ美術交流展」