収蔵作品 今月の1点

運河(石川町) ©Yokohama Civic Art Gallery

運河(石川町) 遠藤 典太 えんどう てんた

■ 制作年:1969年
■ 技法・材料:油彩、キャンバス
■ サイズ [縦×横×奥行]:91.5 × 73.5cm
■ 作品番号:O-031
■ 分野:油彩他

※「横浜画廊散歩」2025年2月・3月号に掲載

遠藤は福岡県生まれ。20歳を過ぎてから上京し、本郷洋画研究所で岡田三郎助に師事。その後、新たに設立された春陽会研究所で学び、春陽会を中心に活躍しました。横浜市民ギャラリーでは1975年に画業50年記念となる初個展を開いています。本作には、首都高速道路の高架がかかる前の、石川町駅近くを流れる堀川が描かれています。おそらく西の橋から横浜港方面を眺めたもので、荷物を運搬するための艀や小舟がいくつも停泊する、かつての横浜の運河の光景です。空や水面は紫がかった青、建物は白などモチーフの要素ごとに似た色味が用いられ、画面を整理する試みがうかがえます。

横浜市民ギャラリーでの展覧会:
1974年 「遠藤典太画業50年展」
1979年 「横浜百景展」
1988年 「横浜市美術展・横浜百景」