収蔵作品 今月の1点

蓮華 ©Yokohama Civic Art Gallery

蓮華 中島 千波 なかじま ちなみ

■ 制作年:1988年
■ 技法・材料:紙本着彩
■ サイズ [縦×横×奥行]:91.0 × 60.0cm
■ 作品番号:J-029
■ 分野:日本画

※「横浜画廊散歩」2024年6・7月号に掲載

中島は、日本画家・中島清之(1899-1989)の三男として、1945年に疎開先の長野県小布施町で生まれました。1965年東京藝術大学美術学部日本画科に入学、1971年同大学院修了。大学在学中の1969年第54回再興院展に初入選、1971年に院友になり、以後多方面で受賞を重ねました。1992年、小布施町に「おぶせミュージアム・中島千波館」開館。1994年東京藝術大学美術学部助教授、2000年同デザイン科教授に就任し、2013年まで後進の指導に取り組みました。

本作は、横浜・上海友好都市提携15周年記念「横浜市美術展 “横浜百景・横浜書展”」(1988年、上海美術館)出品のために描かれ、蓮の名所として知られる三溪園の池に咲く蓮の花がモデルです。蓮の葉に施された墨のたらし込みが色数を絞った構成によく映え、暑さが本格的になる前の時期、午前中に咲く凛とした花の佇まいを引き立てています。

横浜市民ギャラリーでの展覧会:
1976年 第5回新人の美術招待展
1980年 第5回春雷展
1982年 第6回春雷展
1988年 横浜・上海友好都市提携15周年記念
「横浜美術展・横浜百景展」
1993年 中島千波展