収蔵作品 今月の1点

城ケ島 潮騒朝 ©Yokohama Civic Art Gallery

城ケ島 潮騒朝 小島 一谿 こじま いっけい

■ 制作年:1971年
■ 技法・材料:紙本着彩
■ サイズ [縦×横×奥行]:53.6 × 65.4cm
■ 作品番号:J-024
■ 分野:日本画

※「横浜画廊散歩」2026年4・5月号に掲載


小島一谿は1899年に岐阜県加納町(現在の岐阜市)で生まれ、幼少期に家族で横浜に移りました。前田青邨の門下で日本画を学び、1919年に中央美術展で入選。1926年からは日本美術院を中心に活動し、特待に選出されました。1932年に開催された横展(現在のハマ展)では牛田雞村らとともに日本画部の審査にあたったほか、後進の育成にも寄与し、その功労を称え1961年に横浜文化賞(美術部門)が授与されました。
三浦半島南端に位置する城ヶ島からは、相模湾越しに壮麗な富士山を見ることができます。本作に描かれたのは、潮が満ち始める朝明けの景色です。徐々に高くなる波が岩場に当たって砕け、白波を立て消えてゆく音が聞こえてくるようです。沖へと向かっていく二艘の舟や、険しい岩の合間で笠をかぶり長い釣り竿を構える漁師たちの小さな姿は、雄大な自然の中で営まれるささやかな日常の一場面を描き出しています。

横浜市民ギャラリーでの展覧会:
1966年 横浜文化賞受賞作家絵画展
1975年 小島一谿遺作展