横浜市民ギャラリー収蔵作品展2005 横浜を描く ―かわりゆく風景、かわらぬ風景―

概要

約1,300点の横浜市民ギャラリー収蔵作品の中から、横浜の風景を描いた絵画や、撮影した写真約90点をご紹介します。
横浜市民ギャラリーは、1964年に桜木町駅前に開設し、1974年に関内駅前に移り、現在に至っていますが、その間、横浜にゆかりの作家や企画展の出品作家の作品の収集を行ってきました。中でも、1979年の横浜の開港120周年に合わせて開催した「横浜百景展」や、1988年の横浜・上海友好都市提携15周年記念として開催した「横浜美術展~横浜百景~」の際に、市内在住の作家たちが横浜をテーマに作品を制作し、展覧会後に市民ギャラリーに収蔵された一連の作品群は、それぞれの作家が独自の表現手法によって、横浜の表情をどのように切り取ったかを知ることのできる興味深いものです。またそれらは、横浜の風景の移りかわりを知ることのできる記録でもあります。都市開発などで消えていった懐かしい風景もあれば、今も変わらない風景もあります。本展では、それらの作品群の一部や、その他の機会に収集された作品を展示します。
また、その中の小特集として、中区生まれの日本画家・宮本昌雄(1917年~)の作品21点を展示します。宮本昌雄は、定年退職するまで横浜・子安の鉄鋼会社の工場に勤務しながら、院展を主な発表の場として、勤務地の工場地帯の風景や、住まい近くの山手の風景を描いてきました。米寿を迎えられた現在も、異国情緒あふれる山手の四季を、大胆かつ緻密に構成し、独自性にあふれた心象風景を発表しています。市民ギャラリーでは、「工場シリーズ」「山手シリーズ」の典型的な作風を知ることのできる、画家の1950年代から90年代の作品を収蔵しています。
また、展示室には、来館者参加のプログラム「あなたが描きたい/撮りたい横浜の風景を教えてください」を用意しています。これは、来館者がおすすめする横浜の風景を、アンケート形式で伝えていただき、ボランティアスタッフと一緒に、会場の地図パネルに印を入れていくものです。この地図パネルは、ボランティアの地図づくりサポーターが、事前にミーティングを重ねて作ったもので、展示作品に描かれた場所の今の様子や、その場所の歴史などの情報が盛り込まれています。横浜の風景を愛する人たちや、自ら風景画や風景写真を手がける人たち同士が、情報をわかちあえる場として、楽しんでいただけたら幸いです。

[出品作家]
青木一美、浅見信夫、天笠義一、安保健二、五十嵐英壽、石踊紘一、市川勉 、市川保道、今関一馬、入江正巳、岩田栄之助、牛田雞村、遠藤典太、大山鎮、奥村泰宏、小作青史、國領經郎、櫻庭彦治、柴田善登、志村計介、鈴木博、芹沢龍吉、添田定夫、高梨潔、竹中恵美子、常盤とよ子、富岡克雄、中西新太郎、長宗希佳、馬場檮男、浜口タカシ、浜田泰介、林敬二、兵藤和男、福地敬二、宮本昌雄、森日出夫、森兵五、山崎秀夫

宮本昌雄《横浜山手春秋譜》1979年/紙本着彩、パネル/182.3×228.0cm

林敬二《横浜港》1988年/油彩、キャンバス/91.0×116.0㎝

高梨潔《赤レンガ倉庫(新港埠頭)》1988年/油彩、キャンバス/73.0×91.0㎝

日程

開場時間

入場料
入場無料
会場

横浜市民ギャラリー (1974年7月~2013年3月) 1、2階展示室

横浜市中区万代町1-1 教育文化センター内

主催
横浜市民ギャラリー
後援
横浜市神奈川新聞社NHK横浜放送局tvk(テレビ神奈川)RFラジオ日本FMヨコハマ横浜市ケーブルテレビ協議会

関連イベント

ギャラリートーク「横浜風景トーク」

日時:2005年9月17日(土) 14:00~15:00
会場:横浜市民ギャラリー2階展示室
トーカー:宮本昌雄(画家)、日夏露彦(美術評論家)

横浜風景 情報コーナー

展示室には、来館者参加のプログラム「あなたが描きたい/撮りたい横浜の風景を教えてください」を用意しています。これは、来館者がおすすめする横浜の風景を、アンケート形式で伝えていただき、ボランティアスタッフと一緒に、会場の地図パネルに印を入れていくものです。また、この地図パネルは、ボランティアの地図づくりサポーターが、事前にミーティングを重ねて作ったもので、展示作品に描かれた場所の今の様子や、その場所の歴史などの情報が盛り込まれています。

開催レポート

入場者数:7,770名
出品点数:86点
ボランティア参加者数:44名(のべ294人)
地図づくりサポーター:6名

関連資料