特別展 中島千波展 Exhibition of Nakajima Chinami

概要

横浜市民ギャラリー特別展として「中島千波展」を開催します。
中島千波氏は、1945(1920)年、日本画家・中島清之師の三男として疎開先の長野県上高井郡小布施町に生まれ、三歳の時に横浜に帰郷、1981(昭和56)年に鎌倉市に転居するまで、横浜を第二の故郷として過ごしました。東京藝術大学在学中より、新しい日本画の境地を求めながら、伝統的な日本画の美意識に欧米の現代芸術の思潮を積極的に取り入れた作品を院展を通じて発表し続け、異色の日本画家として注目されてきました。特に、1984(昭和59)年に若い仲間たちと会派の垣根をなくした創作・研究グループに集いあい、10年の間多くの秀作を残し次代への夢を広げました。そのシリーズは「形態」、「眠」そして「眠→空」へと変化しながら現代社会への鋭い感性と深い洞察力を内包した作画への成熟してきました。
本展では、中島氏の初期の代表作、「横の会」出品紗う品を中心に、モダンでウイットに富んだ近作まで、現代美術としての作品の系譜をとらえて構成しています。-いきない拒絶反応しないで、「何でこんな絵を描くの」と思ってくれればいいのです。-という中島氏の語りかけをきっかけに、横浜の風土が生みだした開放的で明快な作風との出会いを一人でも多くの方に体験していただければ幸いです。(1993年7月)
日程

開場時間

休館日
7月12日
入場料
一般(高校生以上)500円、 前売り・割引300円、 中学生以下無料  ※優待割引:チラシご持参の方2名まで300円
会場

横浜市民ギャラリー (1974年7月~2013年3月) 1、2階展示室

横浜市中区万代町1-1 教育文化センター内

主催
横浜市 横浜市教育委員会中島千波展実行委員会
備考
[発行物]
題名:『中島千波展 特別展』図録
体裁:W250×H240mm、84p、カラー図版59点、400g
目次:
 天野一夫「隠蔽のグラフィズム-中島千波」
 尾崎眞人「中島千波-《逆説》というパンツを脱ぎ続ける絵描き」
 図版、出品目録
 インタビュー「中島千波、日本画への想いを語る」
 略年譜
編集:横浜市民ギャラリー
中島千波展実行委員会
アートディレクション:芦澤泰偉
デザイン:芦澤泰偉+岩崎美紀
ポートレイト撮影:落合高仁
印刷:株式会社野毛印刷社
発行:横浜市市民局市民文化部 横浜市民ギャラリー

関連イベント

中島千波とクロッキーデザイン「人間のからだってステキ」

日時:1993年7月10日(土)10:30~12:00 13:30~15:00
定員:各回20名
対象:小学生、中学生
申込方法:横浜市民ギャラリーへ往復はがき
申込締切:1993年7月2日
参加費:無料

中島千波 ギャラリー・トーク

日時:1993年7月11日(日)、24日(土)14:00~
※7/24(土)ゲスト:草薙奈津子(美術評論家)

トークショウ 現代美術としての日本画

日時:1993年7月18日(日)14:00~16:00
会場:横浜市民ギャラリー地下1階アトリエ
講師:天野一夫(品川O美術館学芸員)、中島千波(日本画家)、永山聡子(アーチスト)
定員:先着80名
参加費:無料

作家プロフィール

中島 千波 NAKAJIMA Chinami
1945年長野県小布施町生まれ。1971年東京藝術大学大学院修了。1977年第32回春の院展(’78,’89,’91)、第62回院展(’88,’90,’91)にて奨励賞受賞。1979年第5回山種美術館賞展優秀賞受賞。1992年おぶせミュージアム・中島千波館開館。1993年「中島千波展」(横浜市民ギャラリー)開催。1994年鎌倉鶴岡八幡宮斎館貴賓室床の間壁画〈孔雀図〉制作。2004年深川不動堂内仏殿格天井画〈大日如来蓮池図〉完成。2012年「退任記念展-人物図鑑」(東京藝術大学美術館)開催。個展、グループ展多数。東京藝術大学名誉教授。
(2021年4月1日 更新)

開催レポート

入場者数:7,858名
出品点数:日本画54点、挿絵25点

関連資料