収蔵作品
MM21 Pier 由木 礼 ゆき れい
■ 制作年:1988年
■ 技法・材料:木版(水性多色刷り)
■ サイズ [縦×横×奥行]:44.5 × 62.0cm
■ 作品番号:PR-320
■ 分野:版画
■ 備考:PR-319と同イメージ。エディション1/21。
■ 技法・材料:木版(水性多色刷り)
■ サイズ [縦×横×奥行]:44.5 × 62.0cm
■ 作品番号:PR-320
■ 分野:版画
■ 備考:PR-319と同イメージ。エディション1/21。
※「横浜画廊散歩」2021年3月号に掲載
由木は1928年、東京生まれ。1947年、疎開先の九州より上京し就職、萩原朔太郎やボードレールの詩に影響を受け、英語とフランス語を学ぶためにアテネ・フランスに入学し、卒業後同校に職員として勤務しました。1952年、恩地孝四郎や駒井哲郎らの作品に出会い版画に興味を惹かれ、品川工に師事、1953年には日本版画協会展への出品を始めました。制作初期は品川や、文学の影響を反映した抽象的な作風でしたが、1960年代から彫りや摺りで導くマチエールを重視するようになり、70年代からはモチーフとして建築物がよく登場するようになりました。1981年には広い範囲を摺るため、金属のボールを用いた「由木バレン」を開発しています。2003年歿。
本作は1988年の「横浜・上海友好都市提携15周年記念 横浜美術展・横浜百景展」に出品するために制作された作品です。MM21と、横浜みなとみらい21地区を表す略称がついていますが、横浜ランドマークタワーとおぼしき建築物は右手奥に小さなシルエットで表され、画面の大半を占めるのは幾何学的にあらわされた海辺の起伏ある地形と、長閑な海面、そして光が注ぐ空、雲です。海や空、雲は由木が好んで描いたモチーフで、色彩も寒色を多用、本作にも暖色はあまり用いられていません。和紙の地色を活かし、摺り残してシルエットを表現したり、版木の木目を表現に使うなど、様々な工夫が凝らされています。
- 横浜市民ギャラリーでの展覧会:
- 1986年 横浜美術招待展
- 1992年 横浜コンスタンツァ美術交流展
- 1993年 横浜サンディエゴ美術交流展