©Yokohama Civic Art Gallery

市川 勉 いちかわ つとむ
《ボスポロス海峡を臨む》

制作年:1976年
技法・材料:油彩、キャンバス
サイズ:60.8× 72.5 cm

※「横浜画廊散歩」2018年8月号に掲載

1915年横浜市生まれ。1934年県立横浜第二中学校(現・翠嵐高等学校)卒業後、同年川端画学校に入学しました。1936年に新文展に初入選後1940年まで出品。1954年に一陽会に出品し20年ほど同展で活躍しましたが、1973年に退会し以降は無所属でした。1960年には安井賞候補展に出品しています。

市川は戸外での写生を重んじ、特に海辺を好んで描きました。ボスポロス海峡はトルコのヨーロッパ部分とアジア部分を隔てる海峡です。市川は赤褐色の屋根の建物が密集するヨーロッパ側のガラタ地区より描いており、画面左上には14世紀につくられたガラタ塔が見られます。右手上部のアジア側の岸に描かれた建造物は2本の尖塔とドームから、イェニ・ジャーミィ(17世紀建造)と思われますが、その近くにあるはずの、海峡を結ぶガラタ橋は意図的に描かれていません。人気のない静かな雰囲気、穏やかな水面が落ち着いた印象を与えています。

横浜市民ギャラリーでの展覧会:
1979年 「市川勉展」
1982年 「横浜上海美術交流展」
1988年 「横浜美術展・横浜百景展」
1990年 「横浜オデッサ美術交流展」

収蔵作品一覧へ戻る