ねこやなぎ ©Yokohama Civic Art Gallery

入江 泰吉 いりえ たいきち
《ねこやなぎ》

制作年:1980年
技法・材料:カラー・プリント
作品番号:PH-059

※「横浜画廊散歩」2019年4月号に掲載

入江は1905年、奈良市生まれ。画家を志しましたが断念、兄よりカメラを譲り受けたことから写真に取組みます。1931年に大阪で写真店「光藝社」を開業、文楽人形の撮影を機に写真家となります。1945年3月の大阪大空襲で自宅兼店舗が全焼し奈良へ戻り、亀井勝一郎『大和古寺風物詩』読後から古寺の訪ね歩きを始め、戦後は仏像や「大和路」(奈良県域の道)、伝統行事を撮影しました。

ねこやなぎは2月から4月にかけて川辺などで穂のような形の花を開花させます。入江はなかなかシャッターを切らずに対象の観察に臨んだといいます。この作品でも早春の柔らかな光とねこやなぎが互いに美しく見える瞬間を探究していたのかもしれません。

横浜市民ギャラリーでの展覧会:
1986年「入江泰吉写真展―万葉の花と大和路」

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