©Yokohama Civic Art Gallery

市川勉 いちかわ つとむ
《横浜税関構内風景》

1988年
油彩、キャンバス

2015年9月号に掲載

1915年横浜市生まれ。1934年県立横浜第二中学校(現・翠嵐高等学校)卒業後、同年川端画学校に入学しました。1936年に新文展に初入選後1940年まで出品。1954年に一陽会に出品し20年ほど同展で活躍しましたが、1973年に退会し以降は無所属でした。1960年には安井賞候補展に出品しています。

市川は写生を重んじ、季節を問わず戸外でスケッチのみならず着彩もおこなっていたといいます。また海辺が好きで太平洋岸の漁村はほとんど回ったそうです。 本作に描かれた横浜税関は1934年に竣工しました。ロマネスクなど西欧建築様式が取り入れられ、外装はベージュ色の磁器タイルで覆われたエキゾチックな建物です。青緑色のドームを冠した塔がシンボルで、「クイーンの塔」として親しまれています。 後方には市川の好きな海が描かれており、手前の窓の装飾柵の曲線が画面にリズムを与えています。港町横浜の雰囲気が感じられる作品です。

横浜市民ギャラリーでの展覧会:
1979年 「市川勉展」
1982年 「横浜上海美術交流展展」
1988年 「横浜美術展・横浜百景展」
1990年 「横浜オデッサ美術交流展」

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