©Yokohama Civic Art Gallery

田嶋宏行 たじま ひろゆき
《黄色い記憶》

1977年
木版

※「横浜画廊散歩」2017年7月号に掲載

田嶋は1911年東京生まれ。小学5年の時に群馬県碓氷郡松井田町(現・安中市)に移りました。1932年に日本大学芸術学科、1934年に東京美術学校を卒業。美術学校在学中は染色工芸家の広川松五郎に師事、水彩も学びました。太平洋戦争で徴兵されますが、終戦を経た1940年代後半、斎藤義重に出会い抽象絵画に取組み始めます。また同時期に創作版画の担い手であった永瀬義郎から指導を受け初めて木版画を制作し、写真印刷の技術も身につけました。本格的に作品を発表するようになったのは1962年、海外でも注目され国内外で展覧会をおこないました。

田嶋は水と油の反発を利用し、木版の上にまず油性インクを、その上に水性インクを置きバレンで刷ることでテクスチャーをつくり出す独特の技法を考案。木版や刷る過程にも様々な工夫をこらしました。本作にもみられるように一つの作品中で使用する色彩を限り、抑制された線と組み合わせ抽象的なイメージを追求しました。

横浜市民ギャラリーでの展覧会:
1981年「第5回春雷展」
1988年「田嶋宏行木版画展」
1988年「横浜上海美術交流展」
1990年「横浜オデッサ美術交流展」
1992年「横浜サンディエゴ美術交流展」

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