©Yokohama Civic Art Gallery

遠藤典太 えんどう てんた
《麦田トンネル》

1988年
油彩、キャンバス

「横浜画廊散歩」2018年4月号に掲載

遠藤は1903年福岡県大牟田市生まれ。三井三池工業学校応用化学科中退、その後三井鉱山会社三池事務所に勤めますが1924年に画家を志して上京、本郷洋画研究所で岡田三郎助に師事しました。1926年第4回春陽会展に初入選。以降同会に出品しながら1929年より同年に設立された春陽会研究所で学び小杉放庵、山本鼎、中川一政らの指導を受けました。1931年第9回春陽会展で春陽会賞受賞、1934年同会会友。1986年横浜文化賞受賞。

遠藤は風景画を得意とし、激しい筆触で画面に動きを出す作風で知られます。本作は1988年に開催された横浜と上海の友好都市提携15年を記念した「横浜市美術展・横浜百景」に出品されました。描かれているのは横浜市中区の元町・石川町方面と麦田町・本牧方面を結ぶトンネルで、関東大震災(1923年)の復興事業として建設されました。正式には山手隧道といいます。手前にあるアーチはあわせて設計された桜道橋で、いずれも石張りの意匠です。橋とトンネル入り口に生い茂るツタの緑が印象的な作品です。

横浜市民ギャラリーでの展覧会:
1979年 「横浜百景展」
1988年 「横浜市美術展・横浜百景」

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