©Yokohama Civic Art Gallery

中島千波 なかじま ちなみ
《石割桜》

1993年
リトグラフ

※「横浜画廊散歩」2015年4月号に掲載

1945年疎開先の長野県小布施町で日本画家・中島清之(1899-1989)の三男として生まれました。1965年東京藝術大学美術学部日本画科に入学、1971年同大学院修了。大学在学中の1969年第54回再興院展に初入選、1971年に院友になり、以後多方面で受賞を重ねました。1992年小布施町に「おぶせミュージアム・中島千波館」開館。1994年東京藝術大学美術学部助教授、2000年同デザイン科教授に就任し、2013年まで後進の指導に取り組みました。

中島は大学在学中に安保闘争やベトナム戦争への疑問をシュルレアリズム的な要素と融合させた斬新な作品を発表、その後より人間のありように興味を転じた「衆生」シリーズにはじまり、「形態」「眠」などテーマを変えて人物を描いてきました。一方で伝統的な花鳥画も多く手掛けており、中でも桜は中島が最も多く描く花の一つです。本作は岩手県盛岡市にある巨大な花崗岩の割れ目から生えた、樹齢300年以上に及ぶ桜の木がモチーフです。満開を迎えた桜の優美さと、生命力あふれる様が描きとられています。

横浜市民ギャラリーでの展覧会:
1993年 「中島千波展」

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