©Yokohama Civic Art Gallery

小島功 こじま こお
《石けん事始》

1978年
インク、水彩、紙

※「横浜画廊散歩」2015年6月号に掲載

小島功(こじま・こお)は1928年に仕立て職人の長男として生まれました。幼い頃から漫画を描いており、1943年に川端画学校に入学しデッサンなどを学びました。 1948年、既存の漫画家らが参加していた「漫画集団」に対抗し「独立漫画派」を結成、同団体の作品が人気となり次々と連作作品を発表しました。ちなみにそれまでは子ども向けの漫画が多く、小島が描いたような風刺や時事問題を扱う大人向けの漫画は新たなメディアでした。1960年代からストーリーがある青年向けの作品・劇画が登場するまでは、大人向け漫画の主流だったのです。

小島の作品で特徴的なのは、しなやかな線で描かれた肉感的な女性の表現で、同様の女性が登場する代表作『ヒゲとボイン』は『ビッグコミックオリジナル』(小学館)で1974年の創刊から2011年まで連載されました。 本作品は1978年の「ヨコハマ漫画フェスティバル」に出品されたもので、同展出品作家は横浜の事始めや名所などを描きました。小島は1873年に横浜で初めて国産がつくられた石鹸に大げさに驚く女性の姿を、艶っぽくかつユーモラスに表しています。

2015年4月14日没。

横浜市民ギャラリーでの展覧会:
1978年 「ヨコハマ漫画フェスティバル」

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