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三橋兄弟治 みつはし いとじ
《港》

1940年
水彩、紙

※2014年9月号に掲載

1911-1996高座郡茅ヶ崎町(現・茅ヶ崎市)生まれ。神奈川県師範学校在学中に訪れた「明治大正名作展覧会」に感銘を受け、画家になることを決意しました。 1929年槐樹社展(※)に初入選し、槐樹社創立会員の金沢重治(1887-1960)に師事、以降小学校教師を経てアルバイトで生計を立てながら研究所で絵を学びました。 その後旺玄社や二科展、新水彩協会展、横浜美術展などに作品を発表。結婚後は横浜に転居し、1943年には皇紀2602年度水彩画推奨記録賞を受賞しています。 スペインの風景を描くことでよく知られますが、1950年代には抽象表現にも取り組んでいます。 本作品は1940年に描かれ、旺玄社展で第一賞を受賞した作品です。日本は3年前に日中戦争が起こり、翌年に太平洋戦争を控えた物騒な時期ですが、横浜税関を背に漁船が穏やかな水面に浮かぶ風景は、そういった世情から離れた落ち着いた印象を与えてくれます。

(※)1924年に設立、1931年に解散。創設メンバーは牧野虎雄・金沢重治・大久保作次郎・高間惣七・斎藤與里ら。

横浜市民ギャラリーでの展覧会:
1989年 三橋兄弟治の世界展

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