大坂三千司≪港の赤煉瓦倉庫≫' ©Yokohama Civic Art Gallery

大坂三千司 おおさか みちじ
《港の赤煉瓦倉庫》

1979年
鉛筆、水彩、紙

「横浜画廊散歩」2017年3月号に掲載

1921年横浜市生まれ。1941年に東京高等工学院を中退、翌年より従軍します。1946年に復員し、1948年ハマ展初出品、1949年に独立展に初入選しています。以降横浜美術協会や独立展、創造展などで活躍しました。正規の美術教育は受けていませんが、当館の収蔵作品では穏やかな描線と色彩で描かれた風景を中心とした作例が見られます。

本作は赤レンガ倉庫1号館を北西側よりとらえており、画面奥に横浜税関も描かれた横浜らしい風景です。1913(大正2)年に竣工した1号館は、荷物用エレベーターや消火水栓などが備えられた当時最新鋭の倉庫でしたが、1923(大正12)年の関東大震災で倒壊しそれまでの半分ほどの面積で再建しました。第二次世界大戦後は11年間占領軍に接収、1950年代半ばより港湾倉庫としての機能を取り戻しました。その後海上輸送のコンテナ化が進み次第に取扱貨物量が激減、一時は取り壊しも検討されましたが保存が選択され、現在に至ります。空に施された淡い色彩が爽やかな雰囲気を漂わせています。

横浜市民ギャラリーでの展覧会:
1979年「横浜百景展」
1982年「横浜上海美術交流展」

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