©Yokohama Civic Art Gallery

阪本文男 さかもと ふみお
《標本室の通風口》

1981年
油彩、キャンバス

※「横浜画廊散歩」2017年11月号に掲載

阪本文男は、1935年東京生まれ。1944年に新潟県柏崎市に疎開し、1953年柏崎高等学校卒業まで同地に居住しました。高校在学中は同校で教師をしていた国領經朗に師事。1954年に東京藝術大学に進学後は小磯良平教室で学びます。大学卒業後は中学校や高校で教鞭を執りながら制作を続け、1959年第9回モダンアート協会展で初入選、以降同会を中心に発表しました。1967年国際青年美術家展で優秀賞第一席を受賞、1968年からは安井賞展、現代日本美術展にも出品しました。1986年歿。

1970年頃より、阪本は自らのアトリエ内で渇いていくものたちに愛着を覚え、それらをモチーフに主に水色を背景とし、乾いた植物や果物、紙のしわや鳥の剥製などを写実的に描く画風を確立しました。一つの画面の中でモチーフは、あるものは上から眺めた姿、またあるものは横から眺めた姿など、異なる視点で描かれます。また水色の色面も切れ目や重なり、色層の違いを持ちます。絵画空間でしかあり得ないモチーフと色面の不思議な関係性が印象的です。

横浜市民ギャラリーでの展覧会:
1981年「幻想の絵画展」
1982年「横浜上海美術交流展」
1988年「阪本文男回顧展」

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