©Yokohama Civic Art Gallery

奥村泰宏 おくむら たいこう
《似顔絵描き》

1950年
ゼラチン・シルバープリント

2016年2月号に掲載

奥村泰宏(おくむら・たいこう)は1914年横浜生まれ。中学時代より写真を撮り始め、1943年文化学院文学部卒業。1951年横浜アマチュア写真連盟結成、理事長。1995年没。

奥村は戦後の混乱が落ち着いてきた1949・50年頃から横浜を撮影し始めました。撮影対象は占領軍の地となった横浜の風景、街を闊歩する占領軍や、彼等とは対照的に必死に日々を生きる日本の人々で、その写真の数々は歴史資料的にも価値あるものです。

本作は占領軍兵士を相手に似顔絵を描く男性の姿を捉えたもので、撮影場所は翌年接収解除となる伊勢佐木町です。占領軍の軍人に対峙する中央の男性の姿は服装も体格も左右の二人とは対照的ですが、奥村の視線は彼を中央に据えています。奥村は自ら「敗戦にあえぐ人々の姿はすなわち私の姿で、とても第三者的だの、客観的立場などにはなれません」と述べています。

横浜市民ギャラリーでの展覧会:
1888年 横浜上海美術交流展
1990年 横浜オデッサ美術交流展
1990年 「ハマの写真の物語」展
1993年 横浜サンディエゴ美術交流展

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