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木下孝則 きのした たかのり
《バラ》

1959年
油彩、キャンバス

※2014年12月号に掲載

1894年東京生まれ。東京帝国大学を退学後、1921年に二科会展に初出品し入選。同年より2年間フランス留学に赴きます。1926年、画家の前田寛治、佐伯祐三、里見勝蔵、小島善三郎らとともに「一九三〇年会」を設立。7年に及んだ二度目の渡欧後の1936年に「一水会」の創立に参加し会員となり、戦後は同会および日展を中心に活躍しました。木下は鶴見区に構えたアトリエで、毎朝切り花を油彩で描いていました。鉛筆でのデッサンは色彩感覚を鈍らせるとの考えがあったようです。切り花の後はモデルを写生していました。穏健で平明な写実を追求し、女性像で知られた木下ですが、日々の写生を通して技術に磨きをかけていたのでしょう。本作はそういった即興的な写生よりも腰を据えて描かれた感があります。花が薫るような華やかで瑞々しい印象の作品です。

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